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記事: 本革バッグの基本のお手入れと最低限必要な3つの道具

綺麗にお手入れされて上品なツヤを放つ本革バッグ・エブリンと、お財布や革靴などの小物が一緒に並んでいる
バッグのお手入れ

本革バッグの基本のお手入れと最低限必要な3つの道具

「本革のバッグやお財布を買ったけれど、お手入れには色々な道具が必要そうだし、なんだか難しそう……」とハードルを感じていませんか?

実は、プロレベルの複雑なケアを毎回行う必要はまったくありません!

ポイントさえ押さえれば、こまめなお手入れが苦手な方や忙しい方でも無理なく続けられる「最低限の3つの道具」と「帰宅後1分のホコリ落とし&月1回・実作業5分の保湿ケア」だけで十分なんです。

この記事で紹介する基本ケアは、バッグだけでなく、お財布や名刺入れ、キーケースといった本革小物にもまったく同じ手順で応用できます。さっそく、シンプルで楽しい革育ての基本を見ていきましょう!

本革バッグのお手入れに必須!最初に揃えるべき「最低限の3つの道具」

本革のお手入れを始めるからといって、最初から何種類もの専用グッズを買い揃える必要はありません。まずは以下の3つだけ用意すれば、すぐに正しいケアを始められます。

  • ① 馬毛(うまげ)ブラシ
    しなやかで柔らかい馬の毛で作られた、革用ケアの最重要アイテムです。硬いブラシだと革を傷つけてしまう恐れがありますが、馬毛なら革を優しく撫でるようにして、表面や縫い目の隙間に入り込んだ見えないホコリを綺麗に掻き出してくれます。
  • ② 革用保湿クリーム(デリケートクリームなど)
    乾燥した革に水分と油分をバランスよく補給するための栄養クリームです。初心者の方には、シミになりにくくスーッと均一に伸びる、水分たっぷりの「デリケートクリーム」が一番のおすすめです。

※人間のお肌ケアで例えると、「化粧水と乳液が一つになった、さっぱり系の保湿ジェル」のような役割をしてくれるイメージです!

  • ③ 柔らかい布(綿100%のもの)
    クリームを塗ったり、最後の仕上げに乾拭きをしたりするのに使います。わざわざ高価な専用クロスを買わなくても大丈夫!100円ショップの靴磨きコーナーにあるコットンクロスや、着古した綿100%のTシャツの切れ端などで十分に代用可能です。

ブラシ選びで悩んだら、こちらの記事も併せてごらんください。

馬毛・豚毛・山羊毛。何が違う?カビを防ぎツヤを宿す「ブラシ選び」の正解

【よくあるNG行動】
ニベアやハンドクリームでの代用は絶対NG!

「わざわざ買わずに、家にある自分の保湿クリームじゃダメなの?」と思うかもしれませんが、これは絶対に避けてください。人間の肌と違って、加工された革は自ら代謝(※古い肌が剥がれ落ちて、新しい肌に生まれ変わること)ができません。人間用のクリームは革にとって水分や油分が多すぎるため、塗ると奥まで吸収しきれずに「強烈なベタつき」「黒ずみ」、そして「カビ」という致命的なトラブルの原因になってしまいます。大切なアイテムを守るためにも、必ず革専用のものを使いましょう。

新品を傷や汚れから守る!使い始める前の「プレメンテナンス」

買ってきたり届いたりしたばかりの新品のバッグや小物は、「すぐに使いたい!」と思うもの。ですが実は、新品の革は少し乾燥していることが多いのをご存知ですか?

工場で職人さんの手によって作られてから、お店の倉庫や店頭に並び、皆さんの手元に届くまでにどうしても時間がかかるため、少しずつ革の水分が抜けてしまっている状態なんです。※お皿の上にしばらく置いておいた食パンが、空気中の乾燥で少しパサついてしまうのとよく似た仕組みです!

乾燥した状態のまま使い始めると、表面に傷や汚れがつきやすくなってしまいます。

そのため初めて使う前(おろす前)に、全体を優しくブラッシングして、少量のクリームで油分と水分を補給しておくというステップがとっても重要!

使い始める前にこのプレメンテナンスを行っておくことで、革の表面に目に見えない保護膜ができ、日々の汚れや小傷からあなたの大切なアイテムをしっかり守ってくれます。

帰宅後1分で寿命が延びる!バッグ使用後の「デイリーケア」ルーティン

毎日のケアと言っても、必要な時間はたったの1分。お家に帰ってきたときのちょっとした習慣にするだけで、革の持ちが劇的に変わります。

1. 中身をすべて出す

帰宅したら、まずはバッグの中身をすべて取り出して、空っぽの状態で休ませてあげましょう。実は、荷物を入れっぱなしにすると重みで革に負荷がかかり、型崩れの原因になってしまいます。さらに、一日中持ち歩いたバッグの中には湿気がこもりやすいため、空にして風を通すだけで厄介なカビの発生を強力に防ぐことができます。

2. 全体を優しくブラッシングする

革の表面には、目に見えない細かいホコリがたくさん付着しています。ホコリは革の油分をどんどん吸い取って乾燥を早めてしまう、いわば「革の水分泥棒」です!

バッグをしまう前に、馬毛ブラシでササッと優しくホコリを払い落としてあげましょう。

実は、この「使った後のブラッシング」を習慣にするだけで、クリームを塗る頻度を大幅に減らすことができ、革の寿命が格段に延びるんです。

頻度は月1回でOK!革用クリームを使った「保湿スペシャルケア」の手順

「クリームは毎日塗らなきゃいけないの?」と心配になるかもしれませんが、毎日のクリームはむしろ逆効果です!

革の表面を触ってみて、「なんだか少しカサついてきたかな?」と感じたタイミング(目安としては月に1回〜数ヶ月に1回程度)で行うだけで十分です。

手順①:ブラッシングでホコリを落とす

バッグのほこりをブラシでおとしている

ホコリがついたままクリームを塗ると、汚れを革の表面に押し込み、閉じ込めてしまうことになります。必ず最初に、馬毛ブラシで優しくブラッシングして、表面を綺麗にする工程から始めましょう!

手順②:クリームを少しずつ薄く塗る

布に「米粒1粒分」のごく少量のクリームを取り、素早く薄く広げます。

足りなくなったらまた1粒足すイメージで進めていきましょう。(※お財布や名刺入れなどの小物であれば、米粒1粒分だけで全体を塗ることができます!)

クリームの塗りすぎは、革が呼吸できなくなったりカビの栄養源になったりするため、「少し少なすぎるかな?」と思うくらいが一番丁度いい分量です。

手順③:5〜10分放置し、乾拭きする

塗ってすぐに拭き取ってしまうと、せっかくの栄養が革の奥までしっかり浸透しません。5〜10分ほど置いて革に馴染ませてから、布の綺麗な面を使って、表面に残った余分なクリームをサッと優しく拭き取ります。

手順④:半日〜1日、日陰で休ませる

最後は、直射日光の当たらない風通しの良い日陰で、半日〜1日ほどゆっくり休ませます。

乾拭きで拭き取れるのは表面のクリームだけで、革の奥にはまだ水分が残っている状態です。湿ったままクローゼットへしまうとカビの原因になるため、中までしっかり乾燥させてから収納(または使用)しましょう。


💡【+αの豆知識】💡
防水スプレーは必要?

「突然の雨でシミにならないか心配…」という場合は、スペシャルケアの最後(クリームが馴染んで乾いた後)に、革専用の防水スプレーを軽く吹きかけておくのがおすすめです!水気を弾くだけでなく、汚れがつきにくくなる防汚効果もあり、普段のケアがもっと楽になります。
※スプレーをかける時は、必ず30cmほど離して薄く均一に吹きかけるのが、シミを作らないコツです。

【要注意】エルメスなどハイブランド革製品の例外!市販クリームの罠

エルメスのバッグと財布、小物が置かれている

ここまで一般的な本革のお手入れを紹介しましたが、実はエルメスをはじめとする一部のハイブランド製品には、知っておくべき例外が存在します!

市販クリームを自分で塗るリスク

ハイブランドの最高級レザーに市販のクリームを自分で塗ってしまうと、ブランド側から「革の正規の成分が変化した(他社の化学成分が混入した)」とみなされてしまうことがあります。

その結果、公式アトリエでの正規の修理やクリーニング、パーツ交換などを断られてしまう可能性が非常に高くなります。

せっかくの一生モノが、正規サポートを受けられなくなってしまったら本当に悲しいですよね。

ハイブランド製品の正しい日常ケア

こういった高級バッグの日常ケアは、「馬毛ブラシでの優しいホコリ落とし」と「柔らかい布での乾拭き」のみに留めるのが鉄則です!もし長年の使用で乾燥や傷、角スレなどが気になってきたら、絶対に自己流でクリームを塗ったりせず、ブランドの直営店に持ち込んで正規のメンテナンスを依頼しましょう。それこそが、ハイブランドのバッグが持つ「一生モノの価値」を守り抜く唯一の方法です。

まとめ|本革バッグを長く美しく保つ第一歩は、今日のブラッシングから!

ブラシで綺麗にケアされた後のエルメスのピコタン

本革のお手入れは、決して難しくも面倒なものでもありません。

「使った後はホコリを落として休ませる」

「乾燥してきたら革用クリームで優しく保湿する」という基本のケアを続けるだけで、革はしっかり応えてくれて、乾燥によるひび割れやシミを防ぎ、美しいツヤと深い味わいのある経年変化を楽しむことができます。

まずは難しく考えず、今日、皆さんの手持ちのバッグやお財布を優しくブラッシングすることから始めてみませんか?

手をかけてお手入れをするたびに愛着がぐっと湧いて、自分だけの革を育てる時間がもっと楽しくなるはずです!

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